October 31, 2011

ブラック・ハロウィーン

秋らしくなってきた、と思ったら、なんと、雪がやって来ました。
しかも、ぼったぼたと大粒の湿った雪がかなりの勢いで、まだ緑の葉をつけた木々にしっかり降り積もったので、重さに耐えられなくなった木々が倒れ、電線にひっかかり・・・

停電がやって来ました。

それまで「ホワイト・ハロウィーン」なんてジョークを言っていたけれど、一瞬にして「ブラック・ハロウィーン」になってしまいました。

運のいいことに、私のルームメイトはろうそくをたくさん持っていて、その土曜の晩は持ち寄りのディナーだったので、ロウソクをつけて、まだ温かい夕食を食べ、ロウソクの火の中でおしゃべりをして、朝には電気が復旧すると信じて眠りにつきました。

日曜日の朝、寒くて起きて、布団の上にコートを載せてまた寝たのですが、電気が復旧していない!そうとう広範囲の停電らしく、ラジオを聞こうとしても、公共放送局も停電らしく、雑音のみ。外に除雪に来たおじさんが「ニューイングランド中、停電らしい」と言っているのが聞こえて。。。

外は、おひさまが出て、一晩降った雪を照らして一面の銀世界。車の上に積もった雪をおろしたり、雪あかりでプリントアウトしてあった原稿(11月1日投稿期日)を読んだり、懐中電灯を手に、地下へ余分の毛布を取りに行ったり。近所は犬の散歩や車の雪下ろしや家の前の雪かきをする人でにぎやか。

ありあわせの昼ごはんを食べたあと、ルームメイトと散歩へ出かけました。ルームメイトはコーヒー中毒の禁断症状が出て、私はとにかく温かいものがほしい、というところで、ノースハンプトンにはハングリー・ゴーストという石窯のパン屋さんがあって、そこならパンが焼けるのでは、と行ってみました。

少し離れたところから、パンの焼けるいいにおいがして、「やったー」。列ができていて、焼けたパンが端から売れていく勢い。私達も温かいパンをかかえて、スーパーも喫茶店も何も開いていない町をぷらぷら歩いてアパートへ戻りました。

日曜の夕方にまだ電気が復旧しなかったのは、かなりまいりました。インターネットも使えないし、電話も電波が届かなくなったせいでバッテリーがほとんどなくなって、情報はMP3プレーヤーに付いているラジオ機能くらい。月曜日、授業、あるのかなあ、、、と念のために「電気なし」対応の授業案を作ったところで日が暮れました。

冷えのせいか、雪あかりで神経が高ぶったのか、頭痛がして、冷たい晩ご飯を軽く食べたら、ありったけの布団をかけて寝ました。目が覚めたら電気が戻っていることを祈りながら。

月曜日の朝、6時過ぎに目が覚めて、電気が戻っていないことにがっかりしながら、ラジオを聞いたら、大学休講とのこと。布団の外は寒いし、ラジオでは外は零下だって言ってるし、まだ暗いし、とりあえず、もう少し寝てよう、と布団にもぐりなおしたら、変な夢を見て、夢のなかでピーッと電気が復旧する音が。

朝7:47、電気が戻ってきて、暖房がつきました。電話を充電して、温かいシャワーに入ったら、ルームメイトがコーヒーをいれていました。はあー、長い37時間でした。私の人生で2番目に長い停電(たしかあの時も誕生日直前のこの時期だった)、やっぱり嫌なものですね。