February 25, 2008

「そういう時、こんにちはって言うとちょっとおかしいんですよ」

日本語を教え始めてから、自分の日本語って変なのかも
と思うことが増えた。

「そういう時、こんにちはって言うとちょっとおかしいんですよ」は
日本語2年生の使っている教科書の会話に出てくる文で、
朝、アメリカ人の学生が日本語の先生と会ってあいさつした後で
お昼にまた同じ先生と会って「こんにちは」と言った後に言われる。
日本語のあいさつ言葉、は同じ人に一日に何度も使うとおかしい
のだそうです。「そういうときには会釈すればいい」んですって。

え、そうなんですか?

私自身は、たぶん、かなり、あいさつを濫用している。

覚えているのは、中高で教えていたときのこと。
院長先生が、人がすれ違っても目をそらしているのはよくない
声に出してあいさつをよくする学校にしたい、という方針で
「何度でもおはようでもこんにちはでも言いなさい」
と職員会議で言っていたのでした。
知っている人でも知らない人でも、一日に何度でも、
言われたら必ず返しなさい、とあいさつ濫用政策。

それまでの自分の挨拶パターンは覚えていないんですが
新米先生の私はそれはいい、と受け入れてしまったんですね。
海外生活のある生徒も多かった学校では、生徒の抵抗は
ほぼなくて、あいさつをするとあいさつが返ってくる学校、
私は好きだったんです。
それにね、何しろ、楽チンな方針なの。
朝礼前に廊下で何人もの生徒たちにおはよ~とあいさつして
しまった後で誰に挨拶したかを覚えておくのは至難の業。。。

でも、そういえば、国語の先生たちや年配の先生たちが
あれは変だって言っていたような気がしないでもない・・・

というわけで、「正しい日本語」を教えよう、いいモデルになろう
と思うときは、○○さんだったら何ていうかな、どうするかな、と
何人かの言いそうなことを考えてみるようになりました。
男の子の口語体なんかも、・・くんならなんて言うかな、と。
でも、ほんとうに、誰の日本語がモデルなのか、どんな日本語を
教えるのかって難しいところですよね。
私の日本語、ちょっとあやしいんだもの。

それで、「こんにちは」の使い方をクラスでどう扱ったかというと
「私はあまり守っていないけど、気をつけてね」という微妙な
ことを言いました。
それから、自分でもかなり意識しているつもりだったんですが・・・

先日、朝のクラスを教えて挨拶をした学生が、
午後、オフィスを訪ねてきて、一言目にやっぱり言っちゃいました。
私: 「あ、××さん、こんにちは~」
学生: 「先生、今、こんにちはって言いましたね?」
私: 「ん?言った?」

私は癖になっているから、直すの、無理っぽいです。

みなさんは、「こんにちは」っていつ、言いますか?

3 comments:

Anonymous said...

確かに、「こんにちは」も「おはよう」も1日に同じ人に対しては言わないかも。二回目は、「あら」とか「また会いましたね~」とか、どう挨拶していいんだか分かんないような曖昧なAcknowledgement。日本語の教科書は二度会うときは、どう挨拶せよと書いてある?知りたい(笑)。

中高の時、朝会で英語の先生が担任だった時、朝に日本語で挨拶するのに、「なんでまた英語で再度挨拶せなあかんの!」と思って、英語の挨拶の時はとっても適当だった覚えが。しかも、英語で挨拶するのに、深々と礼をしなければいけない学校で、「ちぐはぐだわ」と思ったり。ちなみに、廊下で二度目に先生に会ったときは、何も言わず、単に礼をしながらそそくさとすれ違っていました。

keiko said...

コメントありがとう!

そうですか~、じゃ、教科書通りですね。教科書によると、2回目に会うときは、何も言わないで会釈すればいいんだそうです。

「何で英語で再度挨拶せなあかんの」って本当、その通り。すごく鋭いね!英語で挨拶しながら深々と礼って面白い。今でもそうなのかなあ。

考えてみると、学校って、挨拶しすぎかも。朝礼で挨拶、授業で挨拶、終礼で挨拶。学校って面白い場所だね。

Anonymous said...

会社では、何回も会いますが、鉄鋼会社の場合は「ご安全に」を必ず言います。
 山で人に会ったら「おはようございます」昼なら「こんにちは」と挨拶します。
 普通知り合いにあったら、「元気」、「調子はどう」、「久し振り」、2度目に会ったら手を挙げるのが普通、「よく会うね」とも言う。