October 26, 2008

選挙と教育

アメリカでは大統領選挙まで9日となりました。
もうそろそろ報道にも飽きたころ・・・です。

ところで、今回の選挙の焦点は経済へ行ってしまって
教育政策についての討議がなされませんね。
No Child Left Behindという制度を新しい大統領は
改正(改革、継続、破棄・・・)しなくてはいけないのに
それも話題になりません。

学力テストで学校・教員・生徒を縛り、達成度と
資金援助を結びつけた(できない学校=機能しない学校
=資金を送る価値がない学校)、切り捨て主義の政策、
教育を学ぶものにとっては、放っておけません。

そんな中、Education Weekという週刊誌が主催の
各大統領候補の教育アドバイザーが話すディベートが
先週、ありました。Education Weekのホームページから
ディベート全体を聞くWebcastがあります。

その一部をEducation WeekがYoutubeにのせていた
ので、ここにポストしてみました。どうぞ。



どうやって生徒の学力を伸ばすという問題について、
マケイン候補は生徒の学力を伸ばせた先生の給料を上げれば
先生ががんばるだろう、と考えていて、オバマ候補は経験の
ある先生が新しい先生を助け合うことで競争ではなく協調で
学力を伸ばせると言っています。
途中、政策が成功だったかどうか、州名を挙げて論争して
いますが、何をもって「証拠」というかの違いもおもしろいです。





教員養成制度について。
マケイン候補は、短期間にテストの成績にこだわる教員が
大量養成できる、教育学部外での教員採用を増やします。
オバマ候補は、じっくりと現場での実習を含めた教員養成
をし、教員になってからも再教育の機会を提供します。

No Child Left Behindについてはあまり話してくれません
でしたが、教員を見る目に相当明らかな違いがありますね。

マ候補の図式
「先生=テストの点数で測れる学力をあげるのが主な仕事で、競争させないと手を抜く」

オ候補の図式
「先生=知識も技術もいる難しい仕事をしていて、先生同士助け合える教育者」

クリップに入っていませんが、学力の測り方も違います。
マケイン候補は、学力テストを統一して全国中の学校が
比較できるべきと言っているのに対し、オバマ候補は
複数の評価法、生徒の作品集(ポートフォリオ)を使って
総合的評価をすべきだ、とも言っています。

学校教育を育てるのはどちらか、私には自明なのですが・・・
アメリカの国民は、いい選択をしてほしいものです。

それはともあれ、日本は、ずっと前に解散総選挙だと
騒いでいたのに気配がなくなりましたね・・・・・
私が郵便で出した投票用紙請求は、大幅なフライングに
なってしまったみたい。選挙管理委員会さん、ごめんね!

1 comment:

Anonymous said...

教育に対する考えに随分違いがあるのですね。